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Mr.GreyとMs.Gooseの物語

14 December 2012
Venue: On the Street of Marunouchi City, Tokyo
Client / Collaborator : BACARDI JAPAN LIMITED
Photo : Tsukasa Nakagawa

その日 出会った男と女の物語

女は目の覚めるような鮮やかなレッドドレス。
男はブルーのエレガントなタキシード。
男は女から目が離せない。
さっきまでお互いを知らなかったのに。
退屈なパーティで出会ったふたりは、その場を抜け出して
男が用意した鮮やかな赤いバラで満たされた車に乗り込んだ。
クリスマス前の華やいだ夕方の丸の内。
ゆっくりと車をすべらせる。
さあ本当のパーティをもう一度始めよう。
男と女は運転を任せてグレイグースを片手に、ドライブを楽しんでいる。
道行く美しい女性や仕事のできそうな紳士たちに
なにやら声をかけている男たち。
彼らは退屈なパーティーから抜け出したM r . G r e y の頼りになる仲間たち。
ほろ酔いの気分で、車の中の赤いバラを手に取ると、
金曜日の夜を楽しむ人たちに、気まぐれにプレゼントしはじめた。
まるで2 人を守る無邪気なボディーガードのように。
はっとした。
今、傍らを通り過ぎた車の男と女のことだ。
目に焼き付いて離れない。
まるでこの街のすべての愛を独占したみたいに、
たのしそうに飲んでいた2 人は誰なんだろう。
そんなことを考えながら歩いていると、ある店のエントランスに人だかり。
なにやらカクテルを飲んでいる人で賑わっている様子。
さっきの男女がのんでいたカクテルと同じだ!
カウンターにはシックでエレガントな男女が。
こんなところにバーがあったかな?
気になって近づいてみると
「1杯いかが?」